「アストライド/LIFE」

第一印象って本能的なものだから、
音楽に限らず、まず最初に感じたことを重要視している。


だから、良くも悪くも情報に左右されたくないし、
なにより先入観に捕らわれたくない。
もちろん第一印象は第一印象にすぎないし、
時を重ねるうちに上書きするし新規フォルダ作成もする。
一元的な捉え方はしたくない。
とはいえ、第一印象ってものはやっぱり別格。
だから初聴きは静かな場所で聞く。
今回ももちろんそのつもりでいたけど、
手にしたら、人の行き交う雑踏の中で聴きたくなった。
それは既に耳にしているLIFEの世界観に引っ張られたのかもしれないけど、
ほんとのところは、なんでそうしたくなったのかは自分でもよくわからない。


そんなわけで駅のホームでCDプレーヤーのスイッチを入れた。
ほぼ一年ぶりに使うせいか、なかなか回転があがっていかない。
やっと順調に動き始めて「アストライド」が流れた。


そこで見えた景色はちょっと今までにないものだった。
通り過ぎて行く人や電車、
人の笑い声や話し声、電車の音、アナウンス、
いろんなものがゆるやかに見え、そしてやわらかく感じる。
音楽を街中で聴いてると、
大抵の曲は周りの音と異質なものであり、
それぞれ個々の音として並立している。
集中していたって、その存在はやはりそこにある。
それでも、「あまい果実」「約束」「SPEED」「アイタイ」とかは、
有無を言わせずねじ伏せるように周りの音を消し去ってしまうのだけど。
でも、そう感じる曲はとても稀。
そんな「剛」の力ではなく、
つつみこむようなしなやかな「柔」の強さ。
これは今までになかった感覚。


このひとは新しいステージへ、世界へと、
足を踏み出したんだなと。
昔、いつか聴いてみたいと思った音楽を聴ける日はそう遠くない気がした。


スガさんの描く夢がどうか叶いますように。


2度めのメジャーデビューおめでとうございます!



SUGA SHIKAO NEW RELEASE!! アストライド/LIFE