記憶に残るライブ vol.4


記憶に残るライブであると同時に、
2005年はいいライブがとても多かったと思うけど、
私の中で今年のNO.1ライブはこのライブ。
シカオちゃんのライブ映像はたくさんありますが、
このライブ以降コレしか見たくないぐらいな勢い。
PCに入れっぱにしてます。
「え、これ?」と思う方もいるかもしれませんが、もう断然コレ!!
だってこんなシカオちゃん久々に見たと思うし、
何より見るたびドキドキしちゃうから。


9/18 SWEET LOVE SHOWER 2005


いつも完全なる主観で書いてますが、今回はさらに主観度120%です。
(客観視できないほど思い入れが強い、ということですね)
もしかするととんでもない見当違いを書いてるカモなのは承知してます。
とりあえず謝っとこーっと。ごめんね、シカオちゃん
・・・でも、最後まで書いちゃうもんねー。


このライブはシカオちゃんのみでなくて、
全ての出演者全ての時間が最高だった。
5時間以上あったはずなんだけど、全然その長さなんて感じないほど。
楽しくて仕方がなかったからね。
しかもライブレポもその4まで書いてるし。
その前のJ波ライブとはえらい違い。
全てにおいて「熱さ」が違うのですよ。


とは言うものの、シカオちゃんにはこのライブって、
実は不本意なものだったんじゃないのかな?そんな気がする。
ライブ後にBBSにも感想とかアップないし。
でも、おそらくシカオちゃん不本意だと感じた(と思われる)
その理由こそが、私を惹きつけるのだと思います。


逆にその前のJ波ライブは、「スガシカオ」としては、
満足度の高いものだったのではないかと思います。
オレンジレンジ後の会場のあの雰囲気の中で、それに惑わされることなく、
シカオちゃんファミシュガも自分達のプレイを出来たいう意味で。
そして「スガシカオ」らしさをきちんと保って
「見せる」ことのできたライブだと思うのです。
そういう意味でプレイヤーとしての完成度・満足度の高さなわけで。。。
でも私は・・・
前から数列目というメチャクチャ好位置にいたにも関わらず、
「なんだかな〜」という感想を持ってしまいました。
ステージとオーディエンスの距離をものすごく感じたのです。
ステージが高かったから、とか、間にカメラが入ってたから、とか
そんな理由じゃなくて。
シカオちゃんは少しカタいかなと思うけど、声も出てたし楽しそうだった。
ファミシュガのプレイもいつもどおり申し分ない。
全体としてのパフォーマンスは良かった、それは確かに私もそう思う。。
スガシカオとして格好のいいプレイだった。
ライブ映像としてのみで見るのならよく出来てるぐらい。
「じゃあ何が不満なの?」って自分でも思う。
でも、あの場にいた者としては、「熱」が足りないライブだったな、と。
そして、「観客」と相対してなかったような気がする。
シカオちゃんファミシュガも「自分達のプレイをする」
そこに終始し過ぎていたのではないのかなあ?
スガシカオの「ライブ」っていうものは、
シカオちゃんファミシュガ、スタッフの方々、そして観客である私達、
それぞれが求め合って与え合って作り上げていくものだと思ってます。
シカオちゃんの言う「ライブはSEX」という意味もそこにあると思うし。
でも、あの時には「観客」をさほど求めていなかったように感じます。
正直言って、あの時のライブはテレビのモニターを見てるような感じでした。
だからこそ「観客」の私達は不完全燃焼だと感じたのでは?と思うわけです。
ま、そんなカタチのライブもあるってことなんでしょうけどね。。。
んー…でも私はちょっとこんな感じはもうヤだなあ。。。


じゃあSLSの時のプレイが良かったの?っていうとそうではなくて、
逆にいつもより良くないぐらいだったと思う。
リクエストNo,1だった肝心の「黄金の月」では歌詞飛ばしをやっちゃったし、
明らかなミスは出演者の中ではシカオちゃんだけだったし
(その理由はやはり分かりませんけどね。
でも2番の「知らない〜」の「し」って歌いかけてるのにね。。。)
しかもそこで思いっきり怒りを露わにしてしまうし、
(見てるこちらでさえビビってしまうぐらい)
後半の声の出はあんまり良くないような感じだったし、
2回目のMC(「奇跡」の後)では、息切れしてしゃべりもヘロヘロだし、
あとは髪型もフニャってるし(「軽くヤバイ」って感じ。笑)
・・・挙げてみたら結構あるけど、でも全然気にならない。
あ、私は歌詞間違い&飛ばしはされるのは好きじゃないです。
歌詞の世界が狂ってしまうから。
しかも、シカオちゃんは常々「オレ達はプロだから」って言うから余計に嫌。
「プロって自分で言うなら、間違えるなっ」って思うし。
そんな私ですが、今回は結果的にはそんなことは全然気にならなかった。
完璧なプレイや歌やヴィジュアルが必ずしもいいライブに結びつくとは限らない。
逆に、不完全なライブでも何か強く迫るものがあるなら、
それはいいライブになり得るんだ、ということを改めて実感しました。


シカオちゃんはライブでは、
プレイヤーとして、そしてライブを司る者として、
プレイはアツいけど、意識は常に冷静さを保ってるように思います。
(自分だけ楽しくなりすぎちゃったら、プレイに支障が出るし
観客もついていけないかもしれないし、ね。)
あ、シカオちゃんが「冷めてる」とは思ってないですよ。
いつもライブでは楽しそうだなと思うし、実際そうなんだと思う。
要は「自分が楽しくなる」ってこと以上に、
ライブとしてスガシカオとしてのの完成度と
「オーディエンスが満足する」ことを優先するからこそ、
自分がアツくなり過ぎないように、自身を律してコントロールしてるんだと。
そんなシカオちゃんの「熱」は、分かりやすい単純明快なアツさではなく、
触れると低温火傷してしまいそうにじわじわと、でも着実に伝わるような熱ではないかと。
それを自分の内に抑え込もうとするそんなストイックさや、
そして、それでも抑えきれない程の熱がシカオちゃんの中にあるんだと感じさせるところ。
・・・前者のような姿にセクシーさを、後者にはエロスを感じる。
そんな色気も私がシカオちゃんを好きな理由の1つだと思う。
でも。。。
時々、その熱の存在を実際に確かめたくなる時がある。
ライブで「オレ様」的にクールに振舞うシカオちゃんも大好きだし、
それに翻弄されるのも好きなんだけど(←Mっぽいな…)
それでも時折、その澄ましたクールな仮面を剥がしてみたくなる。
優等生の真っ白いブラウスに黄色いシミを付けたくなる、みたいな衝動。(←Sだなあ…)
その前のライブがいつも以上に熱を感じないライブだっただけに、
余計にその熱を求めてたのかもしれません。


で、SLS。(やっと辿りついた。前置き長すぎ〜)
まず驚かされたのは「FUNKはオレだーっ」っていうあの殺し文句。
寒いというご意見もあるようですが(まあ冷静に見ればそうなんだけど。汗)、
確かに一瞬自分の耳を疑ったけど、
(だって、ツアーの時にも言わなかったのにね)
とても分かりやすい意思表示に、メチャクチャ嬉しくなった。
「そこまで言ったんならやってもらおーじゃねーかよっ♪」って思った。
そして「SWEET BABY」
・・・こんな「SWEET BABY」は本当に久々に見た気がする。
私にとっての今年のライブで1番の曲になりました。
(オーキャンの「青空」を聞いた時には迷ったけど。)
「SWEET BABY」って曲は(っていうか概ねシカオちゃんの曲は、かな)、
狂気や激情という自分の内の感情を押し殺してクールに歌うのが肝だと思うし、
いつもそんな風に歌ってたと思う。
そうすることで余計に理性と狂気のせめぎ合いを感じることが出来る、と。
でも、この時のシカオちゃんはそうじゃなかった。
歌い進むにつれて、シカオちゃんの感情がより見えなくなってた。
一見熱を感じさせないような気がするけどそうじゃなくて、
上手くやろうとかいいライブにしようオレ様だとかそんな類の気負いが見えない。
曲そのものにしか意識が向いていないのでは?と思うほど。
無我夢中だったように見えました。
ん?・・・シカオちゃんが熱に浮かされてる?
抑えてるはずの熱に浮かされてるような、そんな感じ。
いや違う、抑えようとも作ろうともしてないのでは?
そのままの自分自身をぶつけてきてるようで、
すっごく生々しいスガシカオだ、と思ったし、
そして、そんな姿をいつも以上に物凄く色気を感じた。
ストイックなスガシカオもセクシーだけど、
理性を感じさせないようなスガシカオ
それに劣らず(いやそれ以上かも)セクシーだと。
そして、そんなシカオちゃんの色気にあてられたような気がします。
その後の「このところちょっと」も「奇跡」も「夏陰」も
今まで聞いたのとは一味違う気がした。
なんていうか・・・
いつもよりお互いの距離が近くなって、
言葉にない部分も伝わってきたような感じ。
すっごい楽しかったもんなー。。。
この「SWEET BABY」は本当に本当にカッコよかったよ!!シカオちゃん


他に驚かされたのは・・・
「黄金の月」でのミス、ではなくて、その怒りっぷり。
あそこまで怒りをあからさまにするシカオちゃんは久しぶりに見ました。
…凄まじい怒りっぷり。間近で見てて本当に怖かったよ。
嬉しいとか楽しそうとかの正の感情を出すのはそんなに珍しいことでもないけど、
負の感情をステージ上であんなに表わすのは稀なんじゃないか、と。
(前がいつだったか思い出せないくらい)
これが引き金になったのか、
そうじゃなくて、いつもと違うことの表れだったのか・・・。
とにかく「何かが違う」と思わせるきっかけでした。
そして「奇跡」の後のMC。
「LOVE 顔面 SHOWER 」のことじゃなくて(笑)、息切れMCのほう。
たかだか3曲連続で息切れしないはず。確かに「奇跡」はテンポ速いけど。
息は切らしてるし、頭がボーっとなってるのか言葉も途切れがちだし、
いつの間にか「オレ様」モードから普通モードに変わってるし。ですます調だし。
でもね、何かイイ感じなんだなあ。
「一生懸命やったのでこうなっちゃいました」みたいな感じで。
「黄金の月」の後のMCでは「楽しいな〜なんかな〜。オイ」と言ってて、
「本当にそう思ってんのかよ」ってツッコミたくなるけど、
この時の「いいね〜。すごく楽しいです」っていう言葉には、
本当に楽しいと思ってるってのが伝わってきた。
それとアンコール。
いつもは、立ち位置も気持ち的にも一歩引いた感じで臨んでたと思う。
それなのに、こんなに楽しそうな様子・・・初めて見たような気がする。
特にキヨシロー兄さんと1つマイクで歌ってる時。
すぐそこにいるシカオちゃんの本当に嬉しい気持ちが伝わってきて、
見てるこちらまで嬉しくなったしちょっと胸が熱くなった。
(その後のシカオちゃんのタンバリンの叩きっぷりは凄かった。笑)
そして、曲が終わった後に見せた笑顔は、まさに、「満面の笑み」でした。
…「いつもと何かが違う」と、思った要素はこんなにあったんだなあ。。。


この日のシカオちゃんの姿、そして、その「熱」は、
今も脳裏に焼きついています。


SLSが記憶に残るライブと思ったのは、
シカオちゃん以外にももちろん理由はあって…。
このログを書くにあたって自分の過去ログに目を通しましたが、
シカオちゃん最高!とかは過去に何度も書いてるけど、
シンプルに「音楽って楽しい」と心から感動できて、
それを言葉にしたのは初めてのことでした。
自分の好みとかそんな枠にとらわれず、
色んなジャンルの音楽に対して、
きちんと向き合って素直に受け止めることができたと思う。
とても素晴らしい時間で、本当に特別なライブでした。
こんなライブにまた出会えるといいな、と心から思います。


ここまでいっぱい書いちゃったけど、
もしかすると超見当違いなのかもしれません。(改めてシカオちゃんゴメン)
でも、このSLSでのシカオちゃんについて
曲数が足りないよっていう不満こそあれ(そりゃ確かにその通り)、
ライブパフォーマンスについての不満を特に耳にしないのは、
やっぱりこのライブはみんなに何かしらクるものがあったんだろうと思います。


またあんな「SWEET BABY」を聞かせて欲しいな。
今度は完全なファミシュガで。
・・・それにしても何がシカオちゃんに火をつけたんだろう?と思う。
観客?雰囲気?日比谷野音?それとも他の何か?
それとも・・・日比谷野音に棲むという魔物?
シカオちゃん、また日比谷野音でライブしよう♪


でもって、
「FUNKはオレだーっ」って言ってしまったからには、、
FUNKを、シカオちゃんにしかできない音楽を、私達に届けて欲しい。
頑張ってね、シカオちゃん