SPRING has come!
今日の午後、道端でこんなものを見つけた。
久々に見かけた「つくし」。何年ぶりだろう?
っていうか、こんな場所につくし?
こんなところに生えてるなんて他の人は知らないんだろうなーと思うと、
何だかすごく得した気分。
行きにはこの1本しか目に付かなかったけど、
帰りにもう一度見てみるとそのあたりににょきにょきと生えてた。
ふと見ると、真っ黄色なたんぽぽやシロツメクサも咲いている。
工業地域のど真ん中で人家も近くにはないし人通りもあまりなくて、
真上には高速道路が通り、物流のトラックが何車線も行き交うような道路の端に。
おおよそ季節感とはかけ離れているような気のするそんな場所だけど。
桜の開花のニュースや桜をモチーフにした歌が流れたりすると
「春が来たな〜」なんて思ったりするけど、
そういう派手な春の知らせの他にも、
ひっそりと、でも着実な春の知らせはあるんだなー、なんて思ったり。
そんなことを思いながら歩いていたら、
無性に読みたくなったのが、この本。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1987/09/10
- メディア: 単行本
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先日、「フランツ・カフカ賞を村上春樹氏が受賞へ」、とのニュース。
この賞は、歴史的には浅いものの、
2004年・2005年の受賞者2名は、同年にノーベル文学賞を受賞していることから、
村上春樹さんがノーベル賞受賞の可能性もあるらしいとのこと。
多分そのニュースが頭にあったからだろうけど。
それにしても、やっぱり村上春樹さんは凄いなあ。
久々にここの部分↓が読みたくなった。
春樹さんの表現の中でもとても好きな表現。
「どれくらい好き?」
「春の熊くらい好きだよ」
「春の熊?」と緑がまた顔を上げた。「それ何よ、春の熊って?」
「春の野原を君が一人で歩いているとね、向うからビロートみたいな毛なみの目のくりっとした可愛い子熊がやってくるんだ。そして君と子熊で抱きあってクローバーの茂った丘の斜面をころころと転がって一日中遊ぶんだ。そういうのって素敵だろ?」
「すごく素敵」
「それくらい君のことが好きだ」(「ノルウェイの森・下巻」より抜粋)