「ALL SINGLES BEST」 全曲超私的コメント vol.1

独断と偏見と思い入れたっぷりに語る!
スガシカオ「ALL SINGLES BEST」全曲超私的コメント


↑おもいっきりパクリ。笑
ライナーノーツって、その本人以外が書いたもの以外、
あまり読んだりしないんですが、
(曲を聞いた感想って、その人それぞれだし自分だけのものだと思うので)
「ALL SINGLES BEST」の特設サイトで、
(特設サイトはコチラ↓
SUGA SHIKAO BEST ALBUM [ALL SINGLES BEST] SPECIAL SITE)
ジャイアンこと森川社長が全曲解説を書いてるのを読んで、
対抗心がムクムクと。
…ってのは冗談ですが、こういう機会がないと、
今後も、曲そのものについては書かないだろうな〜と思ったので、
いい機会なんで書いてみました。
さすがに、私が「解説」とつけるのはおこがましいのでチェンジ。


あくまでも、個人的感想&コメントですからねっ。





DISK1



01 「午後のパレード」


この曲を初めて聞いたのはオーキャンでしたが、
何が何だか?って感じ。(←ある意味レアな経験でした。笑)
その次がラジオで偶然キャッチ、でも流し聞き。
そしてPVで、やっとちゃんと聞けました。


夏の昼下がりのパレード。
青い空に白い雲、照りつける太陽。
キラキラしてて非日常の世界へいざなうよう。
思わず、日常を全てを、色んなことを忘れて、
後をついて行って、そのパレードに加わりたくなる。
本当のこと 誰も話さなくても
 続けること それがパレードのルール

パレードはいつか終わるもの。短いユメのような時間。
そこに現実を持ち出すのは、非常に無粋な行為。
何もかも忘れて楽しんでしまうべきだ、と思う。
でも、それは単なる脳天気なバカ騒ぎじゃない。
まるで、真夏の午後の強く明るい陽射しには、
必ずそれと同じだけ強く濃い影が出来るように、
この非日常の世界があると同時に、
楽しい時間の後に必ずやって来る一抹の寂しさとか、
現実での煩わしさや辛さは、確実に存在する。
でも、そんなことには全て目をつぶって忘れてしまおうと思う。
パレードの時間は短いのだから。
「刹那」だからこそ、キラキラと眩しく見える。
そして、たとえそのパレードが、
自分の意思と全く違うところで始まったものだとしてもね。
パレードは進むし、続いている。
動いてしまったものはもう止められない。終わりがくるまでは。
どうせやるなら、
最後まで、バカ騒ぎしてノーテンキに楽しもうと思う。


この「午後のパレード」が、
単なるおバカでノーテンキな曲だったら、
私はここまで、「PARADE」というアルバムを、
そしてTOUR'06を好きにならなかったはず。
私はこの曲好きです。そして踊るのもね。
だからライブではサングラスかけてがっつり踊っちゃうよ♪


森川社長の解説とはちょっと異なるんですが、
社長の言う「喪失感」っていうのは、とてもよく分かります。


そして、9/6のログでツッこんでましたが
アルバムの歌詞カードには、一カ所だけ
「むね踊る」(他は「胸躍る」だけど)になってましたが、
今回のは全て「胸踊る」になってました。
・・・誤植だったのかな?笑



02 「真夏の夜のユメ」


初めて聞いたときは、とても綺麗な曲だな、と。
最後の部分、
君がやさしく笑った
 遠い世界の出来事みたいに
 ぼくは孤独でウソつき
 いつもユメばかり見てる

ここが流れてやっと我に返って、
「あ、シカオちゃんだ」って思う、みたいな。
全体的にさらっと聞けるせいか、
ぶっちゃけ、なかなかピンと来ませんでした。
(いや、もちろんイイ曲だな、とは思うんですが)
ところが、夏フェス(HIGHER GROUND 2006)で
シカオちゃん+ストリングスのver.を聞いて、
シカオちゃんがこの曲のことを、
「(映画に相応しい)ストレートなラブソング」って言ってたのが、
ようやく理解できた気がした。
亀田さんには申し訳ないんだけど、
「映画の挿入歌」という前提で作られていることで、
アレンジがドラマティックになってるせいか、
何かが過剰なんだと感じました。
(映画の挿入歌としてふさわしいのはこちらだと思いますが)
だから、いろんな音を削ぎ落としたハイグラの時、
この曲に、かなりヤラれたんだと思う。
ハイグラ以降、しばらくこの曲が頭から離れませんでした。
後で知ったのですが、このストリングスのアレンジは森さん。
「さすが森さんだ」と思いました。
TOUR'06では、ファミシュガはかなり抑えてプレイしてたような気が。
その分、森さんのオルガン(ストリングスの代わりかな?)が、
かなり効いていました。
まるで暗闇に差し込む光のようで、教会音楽を思い出した。


・・・って、なんやかんや言ってますが、この曲好きです。
(そして、言っておきますが、私は亀田さんも好きですからっ!汗)



03 「19才」


この曲を初めて聞いたのは、Live inc.の収録の時。
なんのINFOもなく歪んだ音が流れてきて、
?と思った途端、シカオちゃんが歌いだす。
唇に毒をぬって ぼくの部屋にきたでしょう?」
・・・これでもうKOされましたとも!
そして、「大キライな ぼく19才」と歌った後の、
ファミシュガのもの凄いうねり。
これにまたまたKOされました。
「コレだよ!コレ!!」
というのが、初めて聞いた時の感想です。
そして、アウトロでの絡みつくようなキーボードはたまんない。
この曲に関しては、全てが「カッコイイ!」・・・それに尽きる。
アクの強い曲なのに、意外にも(いや、私から見たら当然なんだけど)
セールスが伸びたのは
アニメ「xxxHOLiC」の主題歌だったことだけじゃないと思うなあ。


社長が解説の中で書いていましたが、
「あと、この曲をシングルで出したことによって、
 〜(中略)〜 これがスガシカオだって全面に出せたよね。
 で、おれたちが思ってたよりも、スガシカオに期待されてたことは
 それだったってことなんだろうね。」
(全曲解説より抜粋)
・・・これには激しく同意。ね、BMGさん。


放送禁止になったPVにはウケたけど。
(今となってはお宝映像?)



04 「奇跡」


2005年唯一のシングルでした。笑
初めて聞いたのは、新木場studio coastでのPV撮影の時。
自分がPVに参加したからというわけではないけど、
私はこの「奇跡」という曲は好きです。しかもかなりの度合いで。
この曲が苦手って方は多いみたいですが・・・。


「奇跡」なんて明るいタイトルだけど、
現実の中で、「奇跡」みたいな出来事ってそうはない。
(・・・当たり前か。だから「奇跡」なんだよね)
この曲は夏のシーンを描いてるけど、
夏の持つイメージって、なんだか無限の可能性がありそうな気がする。
でも、「夏休み」は、いつまでも続くと錯覚しそうだけど、
現実には終わりがあるし、
その間にやりたいこと全て出来そうだけどやり尽くせやしない。
そんなことはもともと分かっているはずなのに、
やっぱり夏ってそういう胸騒ぎがする。
そして、「無限の可能性」なんて言葉は、
ある程度の年齢になると、
それを信じるには様々な現実が見えすぎてしまう。
「ケッ」と否定するのは簡単だけど、
でも、その現実にばかり囚われて、
一歩踏み出そうとしないひとには、
そもそも「奇跡」なんて起きるはずもない、と思う。


きっと ぼくと同じこの瞬間を
 世界のどこかで 君も感じてるはず

「奇跡」っていうと大げさかもしれないけど、
何かいいことが起こりそうな時って、
なんとなく予感が、いや、予感というよりも確信に近いものが、
自分の心の中に、湧き起こってくる。(←私だけ?)
でも、その儚い予感をうっかり口に出してしまうと、
形作り始めたそれを壊してしまいそうで、
私は、慌ててその言葉を飲み込んでしまうことがある。
でも、そんな予感を、この世界の中で、
自分以外の誰かと共有してるとすれば、
そのこと自体が「奇跡」なんじゃないのかな?と思う。
しかも、とても幸せな、ね。
だから私はこの曲が好き。


ライブ化けしそうだ、とは当初から思っていましたが、
TOUR'06でこの曲の加速度は、凄かったなあ。
是非ライブで聴きたい曲です。


そうそう、この「奇跡/夏陰/サナギ」のジャケ写は、かなり好き。




05 「夏陰〜なつかげ〜」


この曲を聞くと、
晩夏、夏から秋に移り変わる瞬間に吹く風が思い浮かびます。
昼はまだ夏の日差しだけど、
ある時、夕暮れに吹く風は、もうその熱を孕んでない。
その風を感じると、秋が来た、と思う。
夏が始まる時のワクワクするような高揚感はないけど、
移り変わるものを、静かにそして確かに受け止めている気がする。


私的、この曲のベストテイクはSLS2005です。
あの時の、ふわりと浮かぶしゃぼん玉、
耳を澄ませば聞こえる虫の音、秋を知らせる風、
そして、シカオちゃんの声とファミシュガのメロディ。
とても気持ちが良かったな…。



06 「サナギ〜theme from xxxHOLiC the movie〜」


初めて聞いたのは↑の「奇跡」「夏陰」同様、
新木場studio coastでした。
シカオちゃんの粋な計らいで、
休憩時間に「奇跡」以外の曲を流してくれた時。
体が勝手に動いてしまいました。
発売当初、シカタイBBSで、
現時点でのスガシカオ+森俊之ファンクユニットでの最高傑作
と、シカオちゃんが書いてましたが、
本当にその通りで「参りました」と思った。


原曲が本当の意味での「サナギ」だとしたら、
この曲は、サナギから羽化し蝶へと変化したような気が。
しかも黒く美しい蝶へ。
5.1スピーカーで、これを聴きたいが為に、
映画を3回も見に行ってしまいました。
映画館の中をひらひらと蝶が舞っているのが見えた気がした。


原曲を聞いた時は、サナギというタイトルだけど、
どこか湿ったようなぬめぬめしたような感じがしました。
確かに、主人公の女の心の内側にある
喪失感だとか執着だとかやるせなさとかの情念が、
そう思わせたんだろうけど、
でも、サナギという固く乾いたもののはずなのに、
どうして私はそう思うんだろう?と。
最近知ったのですが、
実際のところ、サナギという固く乾いた表面の下では、
芋虫の組織が一度解体されて、ドロドロになり、
そこから蝶へと再組織化されるらしい。
・・・生まれ変わるために。


ところで。
「サナギ祭り」っていつやるのかな?
すっげー待ってるからっ!
シカオちゃん、よろしくね!



07 「光の川」


初めて車の助手席に乗せてもらったのが、高1の時。
当時すごく好きだった人に食事に連れてってもらった時のこと。
うちは車を使わない家だったので、
助手席から見た風景、
車のテールランプが光の川のようですごく綺麗だった。
その感動が今も頭の中に残っています。
・・・ってワケで、この曲を聞くと、甘くて苦い気持ちになります。
いつかどこかですれ違う偶然が起こった時、
私は気付くことができるかな?
いや、見逃すとか見間違えるはずなんてないか・・・。


ところで。
うろ覚えだけど、発売当初オフィシャル?(←記憶が不確かだけど)で、
「光の皮」って載せてなかったっけ?
光の「皮」って。RPGゲームのアイテムみたいじゃん!笑



08 「クライマックス」


今だから言えますが、正直言って、
初めて聞いた時は、「・・・うーん」って感じでした。爆
フェスを意識して作ったとのことだけど、
その夏のフェスには行けなかったので、
中々その真価を目の当たりにできず。
TOUR'05でライブver.を初めて聞いて、
そのライブ化けっぷりに超ビックリしました。笑
「SPIRIT」→「クライマックス」間とイントロのタカさんのドラム最高!



09 「秘密」


もうこの曲大好き♪
これは是非ライブやって欲しい曲です!
小躍りしちゃう・・・っていうか踊り倒します。
久しく聞いてないので(J波2005ライブ以来かな?)、
そろそろ聞きたいな♪と、おねだりを。
そして、照明もメッチャかっこいい!
特に、「もしかしたら 誰かにぼくらのこと」と
相談していたりしないよね」の間、
一瞬パッと変わる照明がすごく好きです。
あと、「ぼくだけのもの」の時の指さしね。


セルフライナーノーツの中で、
恋愛をする上で他人にしゃべって
得になる事なんか一つもないよなぁ・・・

ははは。その通りだと思う。
俗に「秘め事」って言葉もあるように、
人に自分の恋愛話、とりわけリアルタイムの恋愛話は、
人に話したくない、と思ってしまう。
あ、別に、人に話せないような恋愛をしてるワケではないんですが。
(聞くのは好きなんだけど←ワガママ?笑)


そして、この「秘密」というシングルには、
C/Wで「黒いシミ」「やつらの足音のバラード」が収録されてます。
「黒いシミ」は、シカオちゃんのバラードの中で、
ベスト3に入るぐらいに好き。



10 「サヨナラ」


この曲はかなり好き。でも苦手。
弱ってる時(←私にそんな時あるのかな?・・・年に数回?笑)は、
ちょっと聞けないかなあ、なんて。
理由は苦しくなるから。
残して行こうとするもの・置いていくものに対しての思い、
それは未練じゃなく、
後悔だとか思いやりとかいった気持ち。
離れて行き後ろを振り返ると、
まるでかたつむりが通った後の光ってみえる道筋のように、
それが見える気がして、苦しくなる。
完全には振り切れないのは苦しい、としみじみ思う。



11 「アシンメトリー


「整形美人」の主題歌となったことで、
スガシカオを知らない人でもこの曲は知ってる人は多いのでは?


セルフライナーノーツでシカオちゃんが書いてますが、
半分に割った赤いリンゴの イビツなほうをぼくがもらうよ
という部分。
まあ、好意的に読めば、「より」綺麗なほうを相手にあげる、
と解釈すればいいんでしょうが、
実のところ、片方がいびつなら、もう片方もいびつ、なワケです。
この行為を、「優しさ」ととるか、「自己満足」ととるか・・・。
でも、ぶっちゃけ、
100%の優しさなんてそうあるもんじゃないと思うんです。
「優しい自分」に酔ってるところって、多かれ少なかれあるのでは?
・・・この歌のそういうリアルさがちょっとコワイです。



12 「青空」


「悲しいことがあった時、空が青く見える」
と聞いたことがあった。
そのことを実感したのが、もう10年前になるけど、
友人が若くして亡くなってお葬式に出た後のこと。
ふと見上げた空が本当に青くて澄んでいて、
残酷なほど綺麗だった。
涙で色んなものを流し去った目には、
その青さがダイレクトに映るんだろうね。
そして、広くて大きくて圧倒的な空が、永遠に続くような気がした。
その一方で、その下にいる私たちの存在のなんて小さいこと。
この果てしなく広がる宇宙に対して、
自分の悲しみなんて、なんてちっぽけなものだろう、と思う。
でも、その小さい悲しみが、自分自身が、日々の生活が、
自分にとって全てだったりする。
・・・この曲を聞いて、その時のことを思い出しました。


CDで聞いた時にはいい曲だなとは思ったものの、
ライブで聞いてその凄さに本当にびっくりしました。
シカオちゃんの声・ファミシュガのグルーヴ・天井を照らす照明、
全てが相まって、本当に深く青い空が見えた気がした。
この「青空」は是非ライブで聞いてほしいと思う。
そして、この「青空」のベストテイクは、沖縄オーキャンの時。
あの時、何かが本当に宇宙まで突き抜けた気がした。
ライブレポでも書きましたが、
シカオちゃんのライブで涙が出たのは初めてだと思う。
上を向いて流さないようにするのが大変でした。
あの「青空」は、今も忘れられないな。



13 「Cloudy」


J-WAVEのクリスマス・ソングとして作られたこの曲。
そしてその制作の模様が「情熱大陸」で取り上げられました。
今でもこのVTRはよく見ます。
番組の最後に、ビルの屋上で弾き語りがあって、
夕暮れ時のそのシーンがとても好きです。
この曲には、
過ぎ去った時間・人への深い慈しみがある気がする。


すごく好きだから、
是非ライブで聞きたいんだけどな・・・。
このベストにも入ったことだし、
次のライブではゼヒ!