今日の1本 小沢健二「VILLAGE“the video”」
- アーティスト: 小沢健二
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1995/09/20
- メディア: VHS
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今でもこのビデオはよく見ます。
世間的には小沢くんが一番輝いていた(と言われてる)頃の、
ライブ映像です。
過去のログにも度々、小沢くん話が出てきてますが、
当時、メチャクチャ大好きでした。
(もちろん、あの頃だけじゃなく、今の小沢くんも大好きです)
そして、このビデオを今でもよく見るのは、
単なるノスタルジーから、ではありません。
このビデオは、
ライブ映像というよりも「ドキュメンタリー」のような感じ。
映像もステージ中心というわけではなく、
客席の様子もかなり多い。
確かに音質は良くないし、音量も小さい。
映像もさほどクリアではないし。
でも、まさに「ライブ」そのもの。
あの会場の雰囲気がそのままギュッと詰められている。
ステージ上のプレーヤー達の楽しそうな様子、
客席の楽しそうな様子。
当たり前のことだけど、
ライブはみんなでつくるもの、ということを改めて実感。
そして何より、
小沢くんの、サポートメンバーの、そして会場の、
ものすごい幸福感がメチャクチャ伝わってくる。
もう10年以上も前のライブになるけど、全然色あせない。
もちろん、その幸福感も。
つい、手を叩き足を踏み鳴らし、歌ってしまう。
ドアノックダンスだって余裕で踊っちゃう。
そして、笑顔になってしまう。
・・・こんなひねくれた私でさえも。
たとえ私がどんな気分の時でも。
これだけ時間を経た今でも、そしてこれから先もずっと。
それぐらいもの凄いチカラを持ったライブです。
ここで言う「幸福感」っていうのは、
単なるハイテンションとか熱狂っていうのとは全然違う。
王子様みたいなオザケン萌えなんかじゃない。
音楽としてのカッコよさとかとも違う。
(↑もちろん、音楽としてカッコイイんですけどね)
同じグルーヴを、同じ時間を、同じ空気を、同じ音楽を、
皆で感じ、作りあげ分かち合う。
そして、それを素直に受けとめ楽しむことができる幸せのこと。
以前のログにも書いたことがありますが、
ちっぽけな自分のエゴだとか見栄だとかプライドとかに囚われて、
目の前のその音楽に身を委ねられないなんて、
その幸福感を楽しめないなんて、
本当にツマラナイ。
・・・そんなもったいないことは私にはできません。
私はめっちゃ欲張りなんでね。笑
ライブの中でも、
「強い気持ち・強い愛」「天使たちのシーン」「ラブリー」
この3曲の連続のところは本当に圧巻。
このビデオを、とりわけこの3曲の箇所を見る度に、
「生きる」「死ぬ」「続く」「過ぎる」「希望」「絶望」
そんなことについて考えさせられる。
深い絶望と死と闇がそこにあり、
それを知るから「今」ここに生きてることを認識できる。
だからこそ、この一瞬の輝きが素晴らしいんだと思う。
それは、至極当たり前のことで真っ当なことなんだけど。
ビデオを見ながら、
ふと私の葬式の時には「天使たちのシーン」を流して欲しいな、
なんて思ってしまった。
どれだけ先の話なんだか・・・。汗
でも、きっとこの先も「小沢健二」の音楽を聞き続ける。
そして、この人の音楽と出会えたことは幸せだとつくづく思った。
シカオちゃんのTOUR'06が終わり、
久々に見返したビデオでした。
会場が武道館だから、っていうワケじゃなく、
シカオちゃんのツアーで、
っていうかツアーの中の「午後のパレード」で感じた気持ちと、
この小沢くんのライブで感じた気持ちと、
何となく相通じるものがあるような気がしたから。
・・・うまく言えませんが。
単純に「振り付けアリ」のつながりではないのは確かです。
・・・にしても、「ビデオ」って!
大切に見てますが(擦り切れないように)
これ、DVDにして欲しいなあ。
東芝EMIさん、頼みますよ・・・(まだ版権持ってるよ、ね?)